仏前結婚式
美しい心と心の出会い
それは決して偶然ではなく私たちの思いも及ばない遠い宿世よりきめられていた深い縁にあるものなのです。結婚の話がまとまることを、よく「縁談が整う」といいますが、これは仏教の「縁」というみ教えからきているのです。
み仏に誓う仏前結婚式はこのような仏教的結婚観つまり――おふたりの出会いは数えきれぬ程の人間の数の中、いろいろな人や物との、関わり合いから結ばれています。これを仏教では「ご縁」があったと申します。理屈なしの不思議なつながりが「ご縁」です。
すこやかに成長したお二人の若い身心の中には、両親はもちろん遠いご先祖からの美しい心と温かい血を受けついでいることに改めて思いをいたし、輝かしい新生活に、希望と覚悟をもってみ仏の御前でかたく誓い合うところに、仏前結婚式の意味があるのです。仏前結婚式はこのように私たち日本人のもっとも自然な心情から生まれたまことに意義深い式でございます。今日を良き日と定め、お釈迦様と御本尊様に誓いを立てる。必ずやみ仏もおふたりの幸せを幾久しく見守られることでしょう。
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